「ウォーターサーバーは安いのか?」という漠然とした疑問に答えるのは難しいです。何と比較して「安いのか?」なのかが分らないからです。
この漠然とした疑問を色んな面から考察し、答えを導き出したいと思います。
また、ウォーターサーバーをできるだけ安く利用する方法もご紹介します。
尚、ウォーターサーバーには「ボトル設置タイプ」と「浄水タイプ」がありますが、ここでは「ボトル設置タイプ」に限定して説明しています。
「浄水タイプ」は、断水した時や水道管が凍結した時には使えません。また水道水が濁った時や「PFAS」などで汚染された時は飲むことに抵抗を感じてしまいます。
このように「浄水タイプ」は不安要因がいろいろありますので、ここでは触れていません。
ウォーターサーバーは安いのか?
収入面から考察
ウォーターサーバーはレンタル制が殆どですが、多めに見て 1ヶ月5,000円(電気代含む) 掛かります。
ウォーターサーバーは安いのか?それとも高いのか?を考える際、まずは収入面で考えてみる必要があるでしょう。
収入の少ない方から見れば1ヶ月5,000円は高い、多い方から見れば安いと判断できます。
1ヶ月5,000円ほど払う余裕がなければ、ウォーターサーバーを使うのはやめた方が良いです。
ウォーターサーバーは冷蔵庫や市販の飲料水に比べて安いのか?
冷蔵庫と比較して考察
ウォーターサーバーと似たような機能の家電として冷蔵庫が上げられます。冷水を作れるという意味で似ています。
冷蔵庫は安いもので1万円台、高いものだと10万円以上するものもあります。
ウォーターサーバーは1ヶ月5,000円ほど掛かりますので、20ヶ月で10万円の出費になります。
長期的に見れば冷蔵庫よりもウォーターサーバーの方が高いということになります。
市販の飲料水と比較して考察
市販のペットボトルは500mlで、50円代です。
ウォーターサーバーの水代は500mlで、約50~80円です。
水代だけで比較てもウォーターサーバーの方が高いと言えます。
以上のように、「ウォーターサーバーは安いのか?」の疑問を考察した結果、 「ウォーターサーバーは高い」 という結論に至りました。
しかしながら、ウォーターサーバーは高い反面、 安全・安心なおいしいお水もお湯もすぐに使える という、冷蔵庫や市販の飲料水にはない便利さがあります。
またペットボトルは水だけです。お湯は売っていません。
冷蔵庫や市販の飲料水のメリット・デメリット
冷蔵庫や市販の飲料水がウォーターサーバーに比べて安いことが分りました。
ここで冷蔵庫や市販のペットボトルのメリットとデメリットについて考えてみましょう。
冷蔵庫のメリット・デメリット
冷蔵庫のメリット
先述しましたが、長期的に見れば冷蔵庫の方が費用が安いです。
水以外に色んな食品を冷やすことができ、氷も作れます。
長期間冷やすことができますので、水や食品を新鮮な状態で長期保存できるのもメリットです。
冷蔵庫のデメリット
幅や奥行きが広いので広い置き場所が必要なのがデメリットです。
容量が決まっていますので、食品が沢山入っているとペットボトルを入れるスペースが無くなります。
逆にペットボトルを冷蔵庫で沢山冷やすと、食材を冷やす場所がなくなってしまうという欠点もあります。
市販の飲料水のメリット・デメリット
市販の飲料水のメリット
市販の飲料水は購入費用のみ必要で、電気代などは掛かりません。
自分の好きな時に好きな場所で購入可能です。
購入本数を増減させたり、メーカーを変えることが自由にできます。
ペットボトルは軽いので持ち運びに便利です。鞄などに収めても邪魔になりません。
万が一落とした場合でも、壊れることがないのもメリットです。
市販の飲料水のデメリット
通販で購入しない限り、スーパーなどにわざわざ買いに行く必要があります。
沢山買おうとすれば、重たいペットボトルを運ぶ労力がかなりな負担となります。
時間が経つとともにぬるくなってしまうので、冷蔵庫で冷やし直す必要が生じます。
逆にお湯にするには、電気ポットやガスコンロで熱しなければならず、手間暇が掛かります。電気代やガス代も掛かります。
災害時に飲料水の備えがなければ、お店に買いに行かなければなりません。
わざわざ買いに行っても、売り切れていることは十分に考えられます。
以上のように、ウォーターサーバーよりも安い冷蔵庫や市販の飲料水ですが、メリット・デメリットがあります。
次に、ウォーターサーバーのメリットやデメリットを見てみましょう。
ウォーターサーバーのメリット・デメリット
ウォーターサーバーは、安全で安心なおいしいお水やお湯がすぐに使えるというメリットがある反面、 電気代を含めて1ヶ月5,000円ほど掛かる というデメリットもあります。
他にどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
ウォーターサーバーのメリット
ウォーターボトルは使い捨てできる
ペットボトルやパック式ボトルを取り付けるウォーターサーバーであれば、ボトルを簡単に潰して家庭ゴミとして使い捨てできます。
飲料水をわざわざ買いに行く必要がない
ウォーターボトルを定期的に自宅まで届けてくれますので、重たい水をわざわざお店に買いに行く必要がありません。
冷蔵庫のスペースを邪魔しない
飲料水を冷蔵庫で冷やす必要がありませんので、冷蔵庫のスペースを邪魔することがありません。その分、食料品を沢山冷蔵庫に収納することが出来ます。
断水時も水に困らない
地震や洪水などの災害時には断水することがあります。こんな時でもウォーターサーバーがあれば、水に困ることはありません。
さらにウォーターボトルを保管してあれば、備蓄水として暫くは水に困りません。
ウォーターサーバーのデメリット
ガロンボトルは保管場所が必要
硬質なプラスチック製のガロンボトルの場合は、捨てる必要はありませんが、回収してもらうために次回の配送日まで保管しておかなければなりません。
配送日までの間、ボトルを保管しておくためのスペースが必要です。沢山注文しているほど、広い置き場所が必要となります。
水を飲みきれない場合がある
計画していたよりも水やお湯を使用せず、水が余ってしまうこともあります。余っているところへ新たな水が配送されてくると、ボトルが溜まってしまいます。
このような場合は注文数を減らしたり、配送を一時休止してもらう等して対処しましょう。
色々なコストが掛かる
これが最大のデメリットですが、ウォーターサーバーは水代や電気代以外にも色々なコストが掛かります。
それでは具体的にどのようなコストが掛かるのでしょうか。その内訳を以下に示します。
ウォーターサーバーに掛かるコストの内訳
電気代以外に掛かるコストを上げてみました。
事務手数料
設置費用
サーバーレンタル料
お水代
お水の配送料
配送休止料
メンテナンス・サポート費用
以上の内、設置費用、サーバーレンタル料、お水の配送料、メンテナンス・サポート費用は、メーカーによっては無料のところもあります。
配送休止料とは、2ヶ月以上水の配送を休止した場合に発生する料金です。
最低でも事務手数料とお水代は掛かります。
大抵のメーカーでは事務手数料は初回のみです。事務手数料は 安いところで約1,000円、高いところで4,000前後 です。
最もコストが掛かるのは「お水代」です。 12Lx2本(1セット)でおおよそ4千円前後 です。
これらのコストに加えて電気代が掛かります。
ウォーターサーバーの電気代は安いのか?
電気代はウォーターサーバー以外の家電製品でも掛かります。まずは他の家電製品の電気代と比べてみましょう。
1ヶ月の電気代を他の家電製品と比較
下に、1ヶ月に掛かるウォーターサーバーの電気代と主な家電製品の電気代を比較した表を掲載しました。電気代の高い順に並べています。
家電製品 | 電気代 |
エアコン | 1,000~4,000円 |
洗濯乾燥機 | 600~1,500円 |
食洗器 | 約1,200円 |
ウォーターサーバー | 数百~1,000円前後 |
冷蔵庫 | 600~900円 |
電気ポット | 500~800円 |
この比較表を見る限り、ウォーターサーバーの電気代は冷蔵庫や電気ポットとあまり変わりません。
決して安いとは言えませんが、他の家電よりも特に高いとも言えません。
電気代に違いが出る要因
ウォーターサーバーの1ヶ月の電気代は 数百~1,000円前後 と幅があります。これは主に機種による違いです。
機種によって内蔵タンクの容量や付いている機能等に違いがあります。これらの違いが電気代の違いとして表れます。
機種以外に電気代に違いが出る要因としては、使っている電力会社、ウォーターサーバーを設置している場所、床置き型(ロングタイプ)か卓上型(ショートタイプ)か、定期的に手入れをしているか否か、飲む水量、使い方、季節の変化など様々あります。
季節の変化
季節の変化によって電気代は高くなります。
暑さが厳しい夏は水温が上がるため、水温を下げようとコンプレッサーが電力を消費します。冬は逆に水温を上げようとしてヒーターが電力を消費します。
この結果、電気代が高くなってしまうのです。季節による電気代の変動は日本に四季がある以上仕方がないことでしょう。
季節の変化の影響を受けないためには、1年中室温が常温で保たれる部屋にウォーターサーバーを置くことが理想的です。
卓上型の方が電気代は高い
一般的に電気代は卓上型の方が高くなります。但し、全ての機種がこうであるわけでは有りません。床置き型と卓上型が同じ電気代の機種もあります。
卓上型の方が高い理由は、お水を溜めてあるタンクの容量が床置き型と比べて小さいためと考えられます。
タンクの容量が小さいために、断熱材を入れるスペースも狭くなります。
断熱材が少ない分、水温の調整をこまめに行わなければならず、結果的に多くの消費電力を費やしてしまうのです。
昨今の電気料金の値上がりにより、現実には上で示した値よりも電気代は高くなっているでしょう。
但し、これはウォーターサーバーだけのことではなく、全ての電化製品について言えることです。
電気料金が値上がりしたのであれば、なおさらのこと少しでも電気代を安くしたいものです。以下では、ウォーターサーバーの電気代を安くする方法をご紹介します。
ウォーターサーバーの電気代を安くする方法
電気代を安くするには、電気代が安くなる機能が備わっているウォーターサーバーを選ぶ方法と、設置場所などに注意する方法があります。
電気代が安くなる機能
エコモード機能
エコモードは自動式と手動式の2通りあります。
自動式のものは、長時間ウォーターサーバーを使用していないと自動的に消費電力を抑えてくれます。
手動式のものは、エコモードスイッチをONにすることで消費電力を抑えることができます。
外出する前や就寝時など、熱いお湯をしばらく使わないような時にスイッチを押しておくと節電に繋がります。
スリープモード機能
スリープモード機能付きのウォーターサーバーは「光センサー」を搭載しています。
就寝時に消灯すると、お部屋が暗くなったことを光センサーが感知し、自動的に温水タンクの電源をオフにします。
設置場所などに注意する
直射日光が当たる場所に設置しない
直射日光が当たると、ウォーターサーバー全体の温度が高くなります。このためお水を冷却しようとしてコンプレッサーが余計に稼働し、多くの電力が消費されてしまいます。
また水温が高くなると、水質が劣化してしまう恐れもあります。
風通しの良すぎる場所に設置しない
逆に風通しが良すぎてウォーターサーバー全体が冷えてしまう場所に置くのも避けましょう。本体が冷えてしまうと、保温するための電力が必要以上に費やされて電気代が高くなってしまいます。
床暖房の上に設置しない
放熱を底部でも行うウォーターサーバーもあります。床暖房の上に置くと放熱効率が悪くなり、消費電力が多くなってしまいます。
床暖房が入っていても、部分的にヒーターが入っていない所を探して設置して下さい。手や裸足で触ると見付けやすいです。
室温が常温で保たれる部屋に設置する
直射日光が当たらず、風通しが良すぎず、床暖房の上でない、本体の温度が変化しない場所にウォーターサーバーを設置しましょう。
1年中室温が常温で保たれる部屋に設置するのが理想的です。
壁などから10cm以上離して設置する
ウォーターサーバーの多くは背面から熱を放出しています。背面に隙間がないと放熱効率が悪くなり、電気代が高くなってしまいます。
さらに放熱効率が悪くなると、故障の原因にもなります。
ウォーターサーバーは、壁や家具から10cm以上離して設置して下さい。
放熱部分を定期的に清掃する
前述しましたが、ウォーターサーバーは底部や背面から放熱しています。放熱板にホコリが溜まると、熱をスムーズに逃せなくなってしまい、消費電力を無駄に費やしてしまいます。
結果的に電気代が高くなってしまいますので、放熱部分は定期的に清掃して下さい。
コンセントは挿しっぱなしにする
コンセントを抜いていると温水が冷めたり、冷水がぬるくなってしまいます。
再度電源を入れると、お湯を温めたり、ぬるくなったお水を冷やすためにヒーターやコンプレッサーが再稼働します。このため余計な電力を消費してしまい、電気代が高くなってしまいます。
またコンセントを抜いていると、クリーン機能が停止して雑菌が繁殖する恐れもあります。
無駄な電気代を掛けないためにも、雑菌を繁殖させないためにも、コンセントは冷蔵庫と同様に挿しっぱなしにしておいて下さい。
ウォーターサーバーの電気代以外のコストを抑えるには
電気代以外でコストを抑えれそうな費用としては、事務手数料、設置費用、サーバーレンタル料、お水の配送料、配送休止料、メンテナンス・サポート費用です。
事務手数料はできるだけ安いメーカーの方が良いですが、それ以外の費用を高く取っていることが多いので注意しましょう。
事務手数料は高めですが、設置費用無し、サーバーレンタル料完全無料、お水の配送料基本無料、メンテナンス・サポート費用無料のメーカーもあります。
後ほどご紹介しますが、このようなメーカーを選ぶと電気代以外のコストも抑えることができます。
配送休止料は、2ヶ月以上水の配送を休止した場合に発生する料金です。
配送を休止しないためには、能率的な注文方法が必要です。能率的な注文方法を以下で説明します。
ウォーターサーバーの能率的な注文方法
ウォーターサーバーのお水やお湯の使い方は様々あります。冷水や温水を直接飲む、コーヒーやお茶をいれる、ご飯を炊く、料理に使う、お味噌汁を作る、カップラーメンを作る、お酒の水割りやお湯割りを作る、ペットに飲ませる、お花にお水をやる等々、上げればキリがありません。
お水の使い方は各家庭それぞれですので使う量も違います。使うお水の量は注文する仕方に直接影響します。能率的な注文方法を検討してみましょう。
殆どのメーカーでは、12Lx2本(24L)を1セットとして配送します。
下の表は、縦軸に1週間おきから1ヶ月(30日)おきまでの配送間隔、横軸に毎回配送してもらうセット数を示し、それぞれについて1日に必要な平均消費水量を表しています。
セット数 | 1セット | 2セット | 3セット | 4セット |
---|---|---|---|---|
1週間毎 | 3.4L | 6.9L | 10.3L | 13.7L |
2週間毎 | 1.7L | 3.4L | 5.1L | 6.9L |
3週間毎 | 1.1L | 2.3L | 3.4L | 4.6L |
1ヶ月毎 | 0.8L | 1.6L | 2.4L | 3.2L |
例えば、1週間ごとに1セット配送してもらった場合は、1日で平均約3.4Lの水を消費しないと余ってしまうということです。
1週間ごとに2セットの場合は約6.9L、3セットなら約10.3L、4セットの場合は約13.7L、1日で消費する必要があります。
1ヶ月ごとに配送してもらう場合は、1セットなら0.8L、2セットなら1.6L、3セットなら2.4L、4セットなら3.2Lです。
ここで、3.2Lも含めて約3.4Lが4回出ています。もし1日平均約3.4Lの水だけで十分なのであれば、1週間ごとに1セット配送してもらった方が能率的です。
それは、セット数が多いということはボトルが沢山届くということで、その分広い置き場所が必要になるからです。
ウォーターサーバーのお水を注文する際は、ボトルを保管しておくスペースが必要であることも頭に入れておきましょう。
同様に、約6.9Lは2回出ています。この場合も1週間ごとに2セット配送してもらった方が能率的です。
人は1日に約2Lの水分補給が必要だと言われています。ウォーターサーバーだけで水分補給するとしたら、この他にお水やお湯がどれくらい必要であるかが分かれば注文する水量を決められます。
家族で1日、あるいは1週間、あるいは1ヶ月にどれくらいのお水やお湯を使うのかを考えて注文の仕方を決めましょう。
できるだけ水を余らせたくないので、最初は少なめに注文した方が良いと思います。配送間隔やセット数は後から変更が可能です。もし水が少なかったら、後から配送間隔を短くしたり、セット数を増やせば良いのです。
また、水が余りそうだったら、1ヶ月間だけ配送を休止してもらう方法もあります。2ヶ月以上休止してしまうと配送休止料が発生してしまうため、1ヶ月間だけ休止して次の月にまた配送してもらうのです。
こうすれば、余った水を1ヶ月の間に使い切ることが出来ます。
ウォーターサーバーは安いのか?のまとめ
ウォーターサーバーは 1ヶ月5,000円ほど 掛かります。冷蔵庫や市販の飲料水に比べて高いという結果が出ました。
それでもウォーターサーバーは、手間を掛けずに冷水も温水もすぐに使える便利な家電です。
おいしいお水やお湯がすぐに飲めるウォーターサーバーを購入するかどうかを検討する価値は十分にあります。
お水代や電気代を含め、トータル費用が安いウォーターサーバーを選ぶのが理想的です。特に おいしくて体に良く、できるだけ値段の安いお水 を提供している会社を選ぶのが最も大切だと考えます。
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扱っている機種は、標準モデルの スリムサーバーⅢ(床置き型・卓上型)とamadanaスタンダードサーバー ですので電気代は平均的。
光センサー搭載の「スリープモード機能」「エコモード機能」も完備していますので、電気代を安く抑えられます。
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